2004年 12月号 特集

 
更なる活性化を目指すフェニックス・ダウンタウン

最近、フェニックス市が将来のダウンタウン改造案を発表。アリゾナ州立大学のダウンタウン・キャンパスやバイオ・メディカルの研究センターを誘致し、市電を走らせる。過去10年ほど市が積極的に取り組んできたダウンタウンの活性化だが、更に拍車がかかることになる。今月はそのブループリントを見てみよう。

   
       



ダウンタウンのブループリント


 

ダウンタウン改造案
1. フェニックス・シビック・プラザ
総工費6億ドル。現在のシビック・プラザを3倍に拡張。西ビルディングの新築は2006年。北ビルディングの新築完成は2008年。南ビルディングの改築完成は2009年の予定。
2. シェラトン・ホテル
フェニックス市がオーナーとなるホテル。アリゾナ州では初めての試み。総工費3億5,000万ドル。客室数は1,000室。2008年の秋に完成予定。
3. バイオメディカル研究所
トランスレーショナル・ジェノミックス研究所を開設。総工費4,600万ドル。アリゾナ大学の薬学部も入居予定。
4. アリゾナ州立大学
学生15,000人、教職員1,800人のキャンパス。総工費9億5,000万ドル。2015年完成予定。
5. 市電
フェニックスからテンピ、メサを結ぶ公共交通機関。総工費130億ドル。2008年完成予定。

期待される経済インパクト


このダウンタウン改造によって州、フェニックス市およびマリコパ郡が受ける経済インパクトは巨大だ。今後10年にわたる建設で生まれる税収入は、 8,400万ドルが見込まれている。また、15,000人の学生と8,000人の教職員の存在だけでも毎年7,500万ドルの生活支出が予想され、それにかかる小売税は政府にとって膨大な収入となる。当然、新たな商店、レストランなどが次々と生まれることになり、経済的な活性化は一目瞭然だ。


今後の課題


さて、プランは出来たが、実際に未だ明確でないものがある。それは、とりもなおさず、お金の話だ。市では市債の発行と私企業などから投資を募ってこの数十億ドルの企画の支払いに充てることにしている。しかし、現実には一体いくら入ってくるかはまだ不明だ。また、市債の発行には住民投票でその額を市民に問わなければならない。その上、市や大学が買い上げる土地代がどれほどになるかも、まだわからない。
しかし、不死鳥フェニックスが舞い上がる設計図はできた。様々な課題を克服して、はたして本当に不死鳥の町となることができるかは、これからの大きな関心事となる。

 

過去半世紀のダウンタウンの変遷

 

1957年 パーク・セントラル・モールの建設で、セントラル・アベニュー沿いの開発に拍車がかかり始める。
1961年 11月、市/郡庁舎の建設準備
1962年 1月、バリー・ナショナル・バンクがダウンタウンに35階建てビルの建設を発表。
1966年 2月、J.C.ペニー社がパーク・セントラル・モールに進出予定を発表。
1968年 2月、サザン・パシフィック鉄道がフェニックスへの鉄道運行を停止。
1971年 20階建てのグレイハウンド・タワー建設を市が許可。
1972年 9月、フェニックス・シビック・プラザ/フェニックス・シンフォニー・ホールがオープン。
1973年 8月、ダウンタウンの歴史名所であったアダムス・ホテルが老朽化のため、取り壊し作業開始。
1975年 3月、フォックス・フェニックス・シアターの取り壊し作業。
  11月、ハイアット・リージェンシー・フェニックスがオープン。
1984年 ホームレスが急増。フェニックス共同体連合が組織され、ダウンタウンの活性化を推進開始。
1988年 ペイトリオッツ・スクエア公園が完成。
1989年 3月、アリゾナ・センターがオープン。
  11月、メルカドがオープン。
1990年 1月、ルネサンス・スクエアが完成。
  8月、アリゾナ州立大学ダウンタウン・センターがメルカドにオープン。I-10フリーウェイのトンネルが完成。
1992年 6月、アメリカ・ウェスト・アリーナが完成。
1994年 1月、フェニックス市庁舎が新たに完成。
1997年 1月、オーフェアム・シアターが再び改装オープン。
  4月、アリゾナ・サイエンス・センターがオープン。
1998年 3月、バンクワン・ボールパークがオープン。
1999年 11月、フェニックス市営裁判所ビルがオープン。
2001年 サンドラ・デイ・オコノー連邦裁判所が完成。
2002年 4月、ドッジ・シアターがオープン。
2003年 6月、トランスレーショナル・ジェノミック研究所の起工式。
  12月、フェニックス・シビック・プラザの拡張工事開始。
2004年 春、市電の線路建設開始。
  4月、アリゾナ州立大学がダウンタウンのキャンパス建設を発表。
  6月、シェラトン・ホテル建設を承認。
  8月、アリゾナ州立大学とアリゾナ大学が共同医学学校をダウンタウンに建設することを発表。
  9月、市がダウンタウンの新構想を発表。

 




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