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2000年 9月号 特集
先カンブリア代:最古の地質時代で5億5千年前に終わっている。
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グランド・キャニオンの最も古い地層は、コロラド川が流れる底の周りで見ることが出来る。約2億年前、火山灰などが海底に沈殿し地層を作る。17億年前にプレートと呼ばれる巨大な岩板が衝突して高熱と高圧力を作りだし、沈殿していた地層が変形を起こす。これを、ビシヌュ片岩(Vishnu Schist)と呼ぶ。ビシヌュは、ヒンズー教の神から由来する。そして、15億年前にマグマがこの地層に入り込み、地層が押し上げられる。これをゾロアスター花コウ岩 (Zoroaster Granite) と呼ぶ。ゾロアスターとは、古代ペルシャのゾロアスター教の創始者から由来する。 この二つの最古の地層は、非常に固いために川の浸食が他の地層に比べて遅い。 グランド・キャニオン・スーパーグループ 約12億年前の地層で大変厚い。やや傾斜しているため他の地層との区別がし易い。 大不整合
古生代の地層の始まり この大不整合の上に古生代の地層が重なりあっている。古生代は、生物が海中に誕生し進化発達する時代。従って、海中にいた生物の化石でその時代を識別できる。この古生代には、北米大陸はアフリカ、ヨーロッパ大陸と陸続きだった。これをパンゲアと呼んでいる。
古生代の最初の時代がカンブリ紀。約5億7千万年前、カンブリア紀の海水が西側から東側に浸水し、海中に海綿、腕足類、軟体動物、サンゴ、ウミユリ、三葉虫などが生息する。その時代に形成された地層は、古い順でテーピーツ石灰岩、ブライト・エンジェル泥板岩、ムアヴ石灰岩の3層だ。 テンプル・ビュート石灰岩 その後、海は少しづつ姿を消し始め、陸が現われ、オルドビス紀、シルル紀、そしてデボン紀の一部の期間に陸地の浸食が行われる。デボン紀の後半には、石灰岩(テンプル・ビュート石灰岩と呼ばれる)が堆積する。この地層は薄いが、デボン紀の魚の化石が発見されている。 レッドウォール その後、ミシシッピ紀(3億3千万年前)にレッドウォール石灰岩が堆積され、厚いがっちりした灰色の石灰岩に赤い表面をした地層ができる。表面が赤いのは、鉄分が酸化したためだ。この地層は北米の西部によく見られ、貝類の化石が発見されている。
3億3千年前からペンシルバニア紀に入り、浅い海底に泥や砂石が沈殿する。この時代になると両生類が出現し始める。この時代の地層はスーパイ・グループと呼ばれる。 ハーミット泥板岩 このスーパイ・グループの上には、二畳紀の初期の地層が作られ、爬虫類の足跡やシダ類の痕跡が見つかっている。億8千万年前の話。この地層は、ハーミット泥板岩と呼ばれる。 ココニノ砂岩 二畳紀の後半には、砂漠が支配し始める。この時期の地層をココニノ砂岩と呼ぶ。黄色の岩でトカゲの足跡が化石として発見されている。 トロウィープ層、カイバブ層 その上の地層はトロウィープ層、カイバブ層と呼ばれる。腕足類、三葉虫、カタツムリ、ハマグリ、サンゴが生息していたことが確認される。 二畳紀の末に海がなくなり、陸地になるや、浸食が始まり、古生代の後から現在までの新しい地層は、この絶え間なき浸食によって、グランド・キャニオンから姿をなくしている。
第三紀(新生代の初期)。約100万年前から7000万年前の時期。人類以外の哺乳動物が現われ、発達した時期。この第三紀の中期から、コロラド川がユタ、アリゾナ州に流れ始めた。 そして、200万年前、氷河期に雨量が急増し、またロッキー山脈からの雪溶水により、コロラド川の水量は増し、中生紀に堆積した岩々を崩し、カイバブ層を切り開き始める。コロラド川の流れた方向などには、いろんな学説があるが、この200万年で現在のキャニオンが形成された。 過去100万年の間、キャニオン周辺では、火山活動が何回も起こり、その度に溶岩がキャニオンの中に注ぎ込んだ。時にはコロラド川を溶岩が塞き止め、大きなダムを形成したこともあったようだ。 現在のコロラド川の水の流れは、緩やかとなった。グレン・キャニオン・ダムがアリゾナの北州境にできる(1964年)前は、水が激しく岩に当たる音がリムからも聞こえたという。流れが緩やかになっととは言え、今もってコロラド川は大地を削り、キャニオンは少しづつ広がっている。 グランド・キャニオンは、完成品ではなく、これからも自然が営々とこの作品を作り続けるのだ。 ![]()
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