2002年 8月号 特集

足をのばして南ユタ

 

 
レーク・パウエル、モニュメントバリーなどアリゾナの観光名所。実はアリゾナだけでなく、ユタ州の一部でもある。

ユタの南部は、地理的にも歴史的にもアリゾナの北部と切っても切れない密接な関係がある。南ユタ、北アリゾナ、 東南コロラド、北東ニューメキシコの一帯は、コロラド高原と呼ばれ、北米で最も美しい自然美を見せてくれる場所 の一つだ。  風、水、そして時間が作り上げた自然の芸術を楽しむ恰好の場所なのだ。  今月は、ちょっと足をの ばして、ユタの南部に入ってみよう 。
ブライス・キャニオン国立公園

彫刻家が丹念に削ったかのような見事な岩の柱が無数に林立している。雪解け水や雨水が岩の中に入り込み、少しづつ切り崩す。気の遠くなるような時間が自然の彫刻家に必要だった。

まるで何人もの人が立っているように見える。ここに移り住んだインディアン達がこの地を「どんぶりのような場所に人のように立っている赤い岩」と呼んだ。1875年、モルモン教の入植者、エブネザー・ブライスがこの地に。彼の名がブライス・キャニオンの語源となった。

この地を訪れる人々は、岩の塔を見ながら様々な想像を重ねてきたのだ。公園内は、車で周りながら見る事ができるが、キャニオンの底をハイキングすることもできる。

 

行き方

フラッグスタッフからハイウェイ89号を北上。ページ (Paige) を過ぎ、ユタ州へ。89号をさらに北上すると、カナブ (Kanab)の町に。カナブを過ぎて、さらに89号を北上。ハッチ (Hatch) を過ぎた後、12号に右折。Bryce Canyon National Parkを示す標識に従って12号を東に。Dixie National Forestに入り、Red Canyonを越えると、そこが目的のブライス・キャニオン国立公園。公園の入り口で入園料を払うと、地図をくれる。入園料は、車1台につき20ドル。ビジター・センターで各種情報を入手できる。

 
ザイオン国立公園

Zion

赤い岩山に針葉樹の緑が、真っ青な空を背景に鮮やかに輝いている。一見アリゾナのセドナに似ている。しかし、どちらかと言うとセドナが女性的な柔らかさがあり、ザイオンは男性的な巨大なスケールを感じる。

ザイオンの語源は、古代ヘブライ語で「聖域」を意味する。かつてこの地に入ったモルモン教の入植者が「人工ではない手作りの寺院」と呼び、「この地を小聖域 (Little Zion) と呼ぼう」と言った。 1909年に国立公園の指定を受けた。

公園内のドライブは制限されており、車で見る事ができる場所は限られている。その代わり、無料のシャトルバスが運行されいて、バスに乗れば、約45分の道のりを説明付きで楽しむことができる。

行き方

ハイウェイ89号でページ、カナブへ。さらに89号を北上し、9号を西に。入園料は、車1台につき20ドル。  

ラスベガスを経由して、インターステート15号を北上してもよい。

 
コロラド高原

コロラド高原は、南をソノラ砂漠、西をグレートベースン、東をロッキー山脈、北をウインタ山脈と接している。標高は海抜2,000フィートから10,000フィートまであり、露出した岩肌が地球の歴史をつぶさに物語ってくれる。  

この地域一帯には12,000年前に古代人が住んでいたことがわかっている。彼等は狩猟を営んでいた。学者によると、彼等の存在がマンモスなど北米に生息していた更新世の巨大動物の絶命した大きな要因と考えられている。  

コロラド高原の古代先住民は、アナサジ族。彼等は農業を営み定住。各地に遺跡が発見されている。13世紀が彼等の社会のピークとなり、その後、突然コロラド高原から姿を消した。  

そして、現存のインディアンが移り住み、16世紀のスペイン人、19世紀の白人、モルモン教信者の移住を経て、今日に至っている。


Colorado Plateau

 

Image: Deer

Red Canyon

Bryce Canyon




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