2004年 3月号 特集

 
グレンデール、120年の歩み (3)

グレンデールの地図

戦後のグレンデール

第二次世界大戦が1945年に終わると、アメリカは即座に兵隊を復員させた。グレンデールにあった二つのパイロット研修所は、閉鎖される。ルークにおいては、滑走路の整備は引き続き行われ、軍用機が時々降り発っていた。

一方、サンダーバードの方は、華麗なる変身を遂げることとなる。米軍航空隊の大佐、W. スタウダー・トンプソンは、復員してきた若者を教育して、国際的に活躍できる経済人を作りたいという夢を持ったのだ。彼は、同じく航空隊の大佐であったフィンリー・ピーター・ダンと中佐バートン・ユントの協力を得て、サンダーバードに学校を創立しようと動き始めた。彼等は、連邦政府内にいる友人達を説得し、1946年にグレンデール初の大学、アメリカ外国貿易大学の開校にこぎつけた。これが、現在の米国国際経営大学院となる(詳細は本誌2003年4月号)。

建設工事が始まった カージナルス・スタジアム




都市化への道

グレンデールの人口は引き続き増加していった。農場が売りに出され、住宅街となっていく。1945年にグレンデール市長のバークレーは、住民の要請に応えて、下水道の完備、新たな道路の設置、多くの警察官の雇用などに着手。1947から1948年の間には、グレンデールの全ての道路が舗装化された。これは、全米でも注目され、アリゾナで初の100%舗装の町として雑誌などに紹介された。その他公立学校、病院などが誕生し、都市化への道を歩み始めた。

 
メリーベイルの誕生


1950年代の発展に大きく貢献した一人が、ジョン F. ロングだった。彼はグレンデール・ユニオン高校を卒業した後、結婚。新婦の名はメリー。ジョンは、メリーに新居を建てることを約束。1947年に彼はのこぎりなどの道具を借り、住宅ローンを使って、23rd AvenueとGlendale Avenueの一角に家を作り始めた。

新居が完成すると、彼はこの家を売却。その売上金を使ってジョン F. ロング建設会社を設立した。これで事業に成功すると、彼は、グレンデールの南に住宅街を建設。最新の家電設備を備えたモデルハウスは、全米の関心を呼び、このモデルハウスを見るために毎日5,000人の人たちが列を作って集まってきた。この住宅街を彼の妻の名前メリーにちなんで、メリーベイル (Maryvale)と命名したのだ。

ルーク空軍基地

1951年に朝鮮動乱が。この戦争でルークは正式に空軍基地として再び活動を開始。ルークは、グレンデール最大の雇用数を誇るようになる。空軍基地の存在はグレンデールの経済発展に多いに寄与するところとなる。1958年に当時の米空軍が誇る超高速ジェット戦闘機、スーパーソニックF-100がルークに。この戦闘機のパイロット訓練の場として選ばれたルークは、グレンデールにソニック・ブームを生んだ。ルーク始まって以来の最大規模の建設が開始され、基地内外の住宅建設、道路建設、上下水道完備などに拍車がかかったのだ。

メリーベイルの合併

 グレンデール市は、1961年にジョン F. ロングが建設したメリーベイルの一部、4平方マイルを合併することに成功。市の面積は合計で6平方マイルとなる。この合併にはマリコパ郡最高裁判所が無効措置を取り、暗礁に乗り上げたが、嘆願書が市内を巡り、最終的に裁判所の承認を得る。この合併によって、突然人口を3万人まで倍増したグレンデール市はアリゾナ有数に大きな町となった。

 

20世紀後半の発展

6平方マイルのグレンデールは、現在59平方マイルまで成長した。1965年のグレンデール・コミュニティー・カレッジの開校と1988年のアリゾナ州立大学ウエスト・キャンパスの開校で多くの学生がグレンデールの活気を作っている。1980年代には、総工費3,100万ドルでアローヘッド・ランチの道路、上下水道工事を遂行。新たな巨大住宅街が出現した。また、ハネウェルが1981年に工場をグレンデールに完成させ、ハイテク/航空技術関係の企業がグレンデールに進出してきた。

 

プロ・スポーツの影響

昨年12月に完成したグレンデール・アリーナ。このアリーナの周辺は次の10年で急変する。レストラン、ホテルなどが次々と建設される予定となっている(下写真)。また、グレンデール・アリーナのすぐ南にはアリゾナ・カージナルス(プロ・フットボール)の競技場の建設も始まっている。完成予定は2006年。グレンデール市とアリゾナ州が望んでいるのは、将来スーパーボウル、フィエスタ・ボウル、NHL(プロ・アイスホッケー)オールスター・ゲームなどが新たな競技場で行われることだ。今や盛んにロビー合戦が進んでいる。

グレンデール・アリーナ






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