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アリゾナの砂漠は、ソノラ砂漠と呼ばれる。ソノラ砂漠には、独特の生態系があり、多種多様のサボテンが生息している。今月はそのサボテンの話。
ソノラはメキシコ北西部の州の名。アリゾナと国境をはさんだ南隣の地方だ。アリゾナで標高が低い場所がソノラ砂漠となっている。 |
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サボテンとは英語でカクタス。これは、ギリシャ語の “kaktos”カクトスを語源とする。カクトスとは、トゲの多い植物の意。サボテン生息の発祥は明らかでないが、約6,500万年前、つまり恐竜時代の末期から発達してきたのではないかと言われている。これまでサボテンの化石が2ヵ所で発掘されている。そのひとつは、ユタ州で発掘されたもので6,500万年前に生息していたサボテン。もうひとつは、アリゾナで発掘され、200万年前のもの。いずれも現在のプリックリー・ペアーの種類に類似している。
アリゾナには、約3,800種類もの植物が生息しており、その内70種類がサボテンだ。これほどの種類のサボテンが生息している場所はテキサスを除いて世界のどこにも見当たらない。
サボテンの大きさは、ピンクッションと呼ばれる6cm位のものからサワロのような高さ20メートル重量15トンのような超大型のものまで多様だ。 |
高い気温と低い湿度、そして少ない降雨量の環境の中で生存するために進化したサボテン。水分の蒸発を防ぐために葉が変形したものがトゲだ。暑い日中から急激に低温の夜になった時に発生する露が葉に残らないで、直接根の張っている地面に落ちるようになっている。トゲのまわりに生えている毛は、日中の高温や冬の冷気からサボテンを守るために大切な役割をしている。
トゲの先端は真直ぐなものや、釣針の先のような形をしたものなど様々。外敵から身を守る役割もする。 |
サボテンは水を溜めるように出来ており、中には本体の90%が水分というものもある。根を深く広く張るものが多く、大きな主根を持つものもあり、雨が降った時に即座に水分を吸収できるようになっている。
幹は貯水庫となっており、根から水分を取ることができない乾季が続くと、この幹の中の水が生存の鍵を握る。そのため、乾燥した時期が長引くと、幹が段々小さくなっていく。もちろん、幹の中の水が枯渇すると、サボテンの死を意味する。 |
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丸い形をした幹が特徴。丸型のために特定の箇所に強烈な太陽光線が当り続けることを防いでいる。
また厚い皮で覆われ、その皮はワックスを塗ったような表面をしている。このために、幹の中の水分の蒸発を防いでいる。夜間になると皮の気孔が開き、光合成のための二酸化炭素を気孔から吸い込むようになっている。一般に光合成は植物の葉で行われるが、サボテンは幹で行う。 |
サボテンは美しい花を咲かせる。サワロの花は、アリゾナ州の州花となっている。日中に開花させるサボテンは、太陽光線が直接当っていないと花を閉じるものもある。夜に開花させるものが多く、夜咲く花は多くが白色か薄い色をし、強い芳香性がある。この香で夜行性のコウモリや昆虫を引き寄せて受粉する。 |
| サワロ (Saguaro) |
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英語のgは発音しないで、サワロという。サワロとはラテン語で「巨大なローソク」の意。アメリカのサボテンの中では最大のもの。見れば見るほど王者の風格だ。ソノラ砂漠のみに生息。サワロは最高20メートルまで伸び、その重量は12トンまでにもなる。寿命も200年と長寿だ。毎年5月から6月にミルキー色の美しい花を咲かせる。若木の時期は約25年で1.3メートルほどになる。それ以後、30年ごとに1.8メートルづつ伸びる。樹齢が75年になると、最初の枝が出始め、樹齢100年で高さが10メートルを越える。そして次の100年で高さ20メートル、その枝の数は50本まで増やしていく。
これだけのジャンボな体を支えるには、しっかりした根が張らなけれがならない。サワロは、深さ1メートルの主根が地下に伸び、その他の根は蛇のように10〜15メートルの範囲で地面のすぐ下に張り巡る。こうして雨が降った時に地面に落ちた水を直ぐ吸収するようになっている。サワロは6〜10トンの水が幹の中に蓄えられる。
7月に深紅色の身を付ける。この実は、鳥やリス、ネズミ、コヨーテなどの動物達の貴重な食料となる。
サワロは、動物達の食料を提供するだけでなく、住居ともなる。タカなどの大きな鳥はサワロの幹の頂点に巣を作り、キツツキは、サワロの幹に穴を開けて巣を作る。キツツキが開けた穴は、キツツキが去った後、ネズミの巣となる。その他コウモリ、トカゲ、昆虫などが厳しい太陽光線を避けてサワロに避難してくる。そしてお互いに食べたり食べられたりして調和の取れた砂漠の生態系が作られている。 |
| プリックリー・ぺアー (Prickly Pear) |
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ペアー(洋ナシ)の様な形をしたサボテンの意。パッドと呼ばれる平たい円盤のような枝が数珠つなぎのように地面をはって伸びる。サボテンの中では成長が最も早く、5〜10年で成長が止まる。自然の知恵であろうか、パッドの表面は東西を面しており、真昼の直射日光を避けるようになっている。パッドは食用にも使われ、サボテンのステーキとなる。実は昔から先住民がシロップなどを作るのに使ってきた。パッドを切り離して土に植えただけで根を張る。 |
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| オルガンパイプ・カクタス (Organ Piple
Cactus) |
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パイプのように縦に何本も幹を伸ばし、高さ1.5〜8.5メートル、全体の直径は約1.5メートル。それぞれの幹が水分の貯水庫の役割を果たす。5月から6月の間、深夜に白い花を咲かせる。 |
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チョヤ
(Cholla) |
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チョヤは円筒形の部分が数珠のようにつながって、数え切れないほどの鋭いトゲが生えているサボテンのグループ。サボテンの中では最も痛く、最も抜きにくいトゲだ。鳥の中には、このチョヤに巣を作り外的から身を守るものもある |
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テディーベア・チョヤ
(Teddy Bear Cholla) |
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テディーベア(クマのぬいぐるみ)に似た格好をしている。かわいいのは格好だけで近づいて触ったりしたら大変だ。釣針のような形の鋭いハリに様注意。 |
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ジャンピング・チョヤ
(Junping Cholla) |
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風や地面が動いた時に生き物がジャンプするようにサボテンの一部が体に付き刺さることからこう呼ばれる。実際にはジャンプしないが、近づく時は要注意。少なくともこちらからジャンプしないこと。 |
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バーレル・カクタス
(Barrel Cactus) |
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バーレルは樽の意。水分を最も長時間保つことができる。高さは30〜40cm。中には2.5メートルまで成長するものもある。果実は動物の貴重な食料。 |
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砂漠の生態系
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| ソノラ砂漠は、実に見事な調和が保たれた共生社会だ。植物と動物が生存のために互いに助けあっている。昆虫や鳥たちは、植物の受精に欠かすことのできない役割を果たし、しかも、彼等がサボテンや他の植物の種を蒔く。その代りに植物は動物や鳥たちの食べ物や住みかを提供する。また木々は若いサボテンに日陰を与えて厳しい太陽光線からサボテンを守っている。こうした木々をナースプラント(保護樹)と呼ぶ。こうして助け会い、支えあって生きている。ソノラ砂漠は人間社会より平和で調和のとれたサボテン王国だ。 |
デザート・ボタニカル・ガーデン
(Desert Botanical Garden)
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砂漠植物園。アリゾナだけでなく、世界の砂漠に生息するサボテンやアロエなどを散歩をしながら鑑賞できる。休日にゆっくりと家族で散策するのに良い。
場所:1201 N. Galvin Parkway, Phoenix
出開園時間:7 am - 8 pm (毎日)
入園料:大人$7.50 子供(5〜12才)$1.50
5才以下無料
ウェブサイトは、http://www.dbg.org
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